環境共生都市における木質建材の循環利用拡大をめざす文化と技術の研究

 木材は古来より我が国の建築の主要材料であり、山林経営から燃料利用に至るまで、その循環と我々の生活文化は歴史的に深く結びついていた。近代になって都市化とともに防災上の観点などから、建築材料としての使用が制限されることとなり、木材技術のもつ社会・文化も徐々に失われてきている。しかしながら、地球規模の環境問題や、持続可能な環境共生社会への意識が高まりつつある現在、炭素を吸収保持している数少ない生物循環資源である木材と我々の都市社会の仕組みの関係は再度注目すべき観点である。

 本研究では江戸時代からの木材流通と木の文化を受け継ぐ江東区新木場に具体的なモデル建築物群を想定して、比較的高密度な都市部において木質建材の利用拡大をめざすために新たな空間のスタイルや利用に結びついた資源循環建築技術について研究する。環境共生技術から再構築する新たな都市の文化や景観の創造がその目的である。