このプロジェクトでは、情報技術(CGソフト、3Dスキャンなど)を用いて新たな建築施工システムの開発を目指しています。

口永良部島(くちのえらぶじま)という小さな離島のような建設用のインフラが整っていない地域を私達は「遠隔地」と定義しています。遠隔地では、建設用の重機や建材を輸送することが困難になります。そこで私達は重機ではなく手作業で施工を行い、規格化させた建材ではなく現地にある自然素材を用いた建築を提案しています。手作業と自然素材という条件によって生まれる、事前に用意した設計図との誤差を情報技術を活用することでカバーする、といった手法を開発しています。

具体的には、竹とコンクリートにより構造体を作ります。しかしその際、竹には個体差による形状のバラつきがあるため、図面や3Dモデルを用いて出来上がりの形を予測することが出来ません。そのため、予測をせずに組み始めた竹の形状を3Dスキャナーやレーザ距離計を用いて計測し、計測結果を3Dモデルデータに戻すことで、そのデータを構造計算や環境解析をかけることが可能となります。つまり、図面を用意せずとも出来あがっていってしまう形をリアルタイムで計測し、その都度修正をしていく、といった手段をとっています。それにより、最終的には安全で丈夫な建造物を施工することが可能となります。